血液内科診療
血液内科診療
健康診断で白血球が多い、血色素量(ヘモグロビン)が低い、血小板が低いなど血液検査の異常を指摘されたときには当院へご相談ください。
鉄分やビタミン不足の貧血以外にも再生不良性貧血や骨髄異形成症候群など血液疾患が隠れている場合がございます。
また貧血に加え腰痛を伴う場合には多発性骨髄腫という病気が潜んでいることもあります。
首のしこりが痛みなく続く場合には悪性リンパ腫というまれな病気が背景にあることもあります。
これらの病気はきちんと診断して適切な治療をすることが大事です。
専門的な検査や治療が必要であれば、適切な連携病院にご紹介いたします。
2023年度 | |
白血球高値 | 21 |
白血球低値 | 11 |
赤血球高値 | 10 |
貧血 | 33 |
血小板高値 | 12 |
血小板低値 | 5 |
合計 |
92(人) |
血色素量(ヘモグロビン)が男性 13 g/dL未満、女性 12 g/dL未満の場合に貧血と判断します。
立ちくらみ、息切れ、めまい、ふらつきなどの症状が起こります。
鉄欠乏性貧血: 鉄は赤血球の成長とヘモグロビンの形成に必要な栄養素です。鉄欠乏性貧血は、食事からの鉄摂取が不足していたり、体内の鉄の吸収が悪かったりすることで起こります。
ビタミンB12欠乏性貧血: ビタミンB12は赤血球の生成に重要な役割を果たします。ビタミンB12欠乏性貧血は、食事からのビタミンB12摂取が不十分であるか、または胃や腸の問題によりビタミンB12の吸収が妨げられることで起こります。
出血による貧血:出血が原因で、体内の赤血球やヘモグロビンの量が減少します。外傷、胃や腸の潰瘍、月経過多などが出血性貧血の原因となります。
鉄欠乏性貧血と食事: 鉄はヘモグロビンの主要な構成要素であり、鉄欠乏性貧血の主な原因です。食事からの鉄摂取が不十分な場合、体は必要な鉄を得ることができず、貧血が発生する可能性があります。鉄豊富な食品には、赤身肉、魚、貝類、豆類、葉緑野菜などがあります。これらの食品をバランスよく摂ることで、鉄の吸収と貧血の予防に役立ちます。
ビタミンB12欠乏性貧血と食事: ビタミンB12は赤血球の生成に重要な栄養素であり、ビタミンB12欠乏性貧血の原因の一つです。ビタミンB12は動物性食品に多く含まれています。肉、魚、卵、乳製品などの動物性食品を摂取することで、ビタミンB12の欠乏を予防することができます。
鉄とビタミンCの組み合わせ:赤身肉や豆類などの鉄豊富な食品を摂る際に、同時にビタミンCを含む食品(オレンジ、トマト、ブロッコリーなど)と一緒に摂取すると、鉄の吸収が高まります。
多様な食品の摂取: 鉄やビタミンB12だけでなく、ビタミンA、葉酸、ビタミンB6なども赤血球の形成に重要な栄養素です。野菜、果物、穀物、肉、魚、乳製品など、多様な食品をバランスよく摂ることが大切です。
鉄の吸収を妨げる食品に注意:コーヒーや紅茶、カルシウムサプリメントなどは鉄の吸収を妨げることがあります。これらの食品は、鉄を摂取する直前や同時に摂るのではなく、食事の時間をずらして摂るようにしましょう。
慢性疾患による貧血: 慢性炎症性疾患(例:関節リウマチ、炎症性腸疾患)、腎臓病、癌などの慢性疾患は、体内の鉄の利用や赤血球の生産を妨げることがあり、貧血を引き起こすことがあります。
遺伝性貧血症: 遺伝的な異常により赤血球の生成が異常になる疾患も貧血を引き起こすことがあります。代表的な例としては、鎌状赤血球症や遺伝性球状赤血球症などがあります。
血液疾患:再生不良性貧血や白血病など血液を作っている骨髄の異常により貧血が起きることがあります。
貧血の症状が持続する場合や、異常を感じる場合は、早めの受診が重要です。
白血球は、免疫を担当しており、感染症や異物から体を守る重要な役割を果たしています。通常、成人の正常な白血球数は1μLあたり4,000〜10,000個程度です。この範囲外の値が検出された場合、異常な白血球数が疑われます。異常な白血球数は次のように分類されます。
喫煙:軽度の白血球増加をきたす原因としては喫煙が最も頻度が多いです。1日2箱の喫煙で約2割白血球が増加します。
感染症(細菌感染症):細菌に感染すると一時的に白血球が上昇します。
炎症:膠原病や慢性肝炎などの慢性的な炎症があると炎症性物質の影響にて白血球が上昇します。
ストレス:ストレスが身体にかかると、血管の壁にくっついている白血球が血液中に移動するため、白血球が上昇します。
薬剤:ステロイドホルモンを使用している場合には、白血球の軽度の上昇を認めます。
症状は白血球が上昇する原因にもよりますが、白血球が高いだけでは目立った症状はありません。
薬物の副作用:不整脈・胃薬・甲状腺・抗がん剤などで白血球を下げる効果があります。
放射線療法や抗がん剤:放射線治療や抗がん剤治療を受けると、血液細胞の産生が低下するため白血球が減少します。
ウイルス感染(HIVなど):ウイルスに感染することによりリンパ球細胞が破壊され、結果的に白血球が低下します。
骨髄(血液の工場)の異常:白血病、再生不良性貧血、骨髄異形成症候群などの疾患では骨髄における白血球の産生が低下します。
症状は白血球が低下する原因にもよりますが、白血球が低いだけでは目立った症状はありません。
まずは詳しい血液検査を行い、もっと詳しい検査が必要になる場合には、骨髄(血液の工場)に針を刺して骨髄液(骨髄の中身)を顕微鏡で観察する「骨髄検査」を実施します。治療は原因にもよりますが、薬剤性であれば、原因となった薬の中止、感染症であれば抗生物質、ウイルスであれば抗ウイルス薬、白血病などの血液のがんであれば抗がん剤などを使用します
白血球数の異常は健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
健康診断等で血球の異常を指摘された場合には早めの受診が重要です。
血小板は血を止める作用を持った血液細胞です。通常、血小板の数は1μlあたり15万~45万個程度です。この範囲外の値が検出された場合、異常な血小板数が疑われます。異常な血小板数は次のように分類されます。
炎症や感染症:炎症や感染症により、体内の炎症反応が活発化し、それが骨髄での血小板産生を増加させることがあります。
出血:出血を止めるために、一時的に血小板数を増加させることがあります。
鉄欠乏性貧血:鉄欠乏性貧血の際に、赤血球を増やすためホルモン(エリスロポエチン)が分泌され、血小板にも作用してし まうため、血小板が増加することがあります。
悪性腫瘍:悪性腫瘍が分泌する炎症性物質(インターロイキン6)により血小板が増加することがあります。
骨髄の障害:遺伝子の変異によって血小板が無尽蔵に増殖し、増えることがあります。
診断時には無症状のことが多いですが、頭痛・めまい・耳鳴りなどがあらわれることがあります。
検査の異常:自動血球計数器では、血小板同士がくっついた状態があると、実際の血小板数よりも少なく算定されます。この見かけ上の低値を、偽性血小板減少といいます。
免疫系の異常:免疫系が誤って自身の血小板を攻撃する自己免疫性血小板減少症(ITP: Immune Thrombocytopenic Purpura)があります。
感染症:ウイルス感染症(EBウイルス、サイトメガロウイルス)やリケッチア感染症で血小板が低下することがあります。
薬物の副作用:ヘパリン、ST合剤、カルバマゼピン、バンコマイシンなど薬の影響で血小板が低下することがあります。
骨髄の障害:再生不良性貧血や白血病などの骨髄の異常では血小板の産生が低下し、血小板数が低下します。
あざができやすい、手足に点状出血がみられる、鼻血がでやすい、月経が多いなど出血に関する症状がでます。
まずは詳しい血液検査を行い、もっと詳しい検査が必要になる場合には、骨髄(血液の工場)に針を刺して骨髄液(骨髄の中身)を顕微鏡で観察する「骨髄検査」や遺伝子検査を実施します。治療は原因にもよりますが、薬剤性であれば、原因となった薬の中止、感染症であれば抗生物質、ウイルスであれば抗ウイルス薬、白血病などの血液のがんであれば抗がん剤などを使用します
血小板数の異常は健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
健康診断等で血球の異常を指摘された場合には早めの受診が重要です。
お電話(04-7154-2300)またはWEBで予約可能です。
土曜日の午後に血液内科受診希望の場合には16時15分までの予約枠に予約して下さい。