
睡眠時無呼吸症候群(SAS)
睡眠時無呼吸症候群(SAS)
睡眠時無呼吸症候群とは、眠っている間に呼吸が繰り返し止まる病気です。特にいびきをかく方や、日中に強い眠気がある方は注意が必要です。
成人の場合、「睡眠中に1時間あたり5回以上の無呼吸」があり、「日中の強い眠気や集中力の低下」などが認められると、SASと診断されます。
睡眠検査(簡易検査または終夜ポリソムノグラフィー)により診断されます。
もっとも多く見られるのは「閉塞型睡眠時無呼吸(OSA)」で、これはのど(上気道)が塞がることで呼吸が止まるタイプです。
・肥満
・顎が小さい
・扁桃肥大
・加齢による筋力低下
などが主な原因です。
睡眠時無呼吸症候群は、単なる「眠りの質の低下」ではありません。
未治療のまま放置すると、以下のような重大な合併症を引き起こすリスクがあります。
・高血圧:約2.1倍のリスク
・虚血性心疾患(狭心症・心筋梗塞など):約2.5倍
・心不全:約4.3倍
・脳卒中:約3.5倍
・2型糖尿病:約2.3倍
また、交通事故や作業中の重大なミスの原因にもなり得ます。早期診断・治療が非常に重要です。
最も一般的で効果の高い治療法です。
寝ている間、マスクから気道に空気を送り、上気道の閉塞を防ぎます。
▶ 無呼吸やいびきの改善
▶ 日中の眠気の軽減
▶ 高血圧の改善につながることもあります
一般的な流れをご紹介いたします。個々の症状や事情により治療計画を作成していきますのでご安心ください。
来院されましたら受付に保険証や診療情報提供書(持参された方のみ)をご提示ください。
問診票をお渡ししますのでご記入ください。
※出来る限り詳しくご記入ください。特に他の医療機関にお掛かりの方は受診されている医療機関名、病名、処方内容などお教えください。
問診でお伺いした事をもとに、医師が診察を行います。
次に個々の睡眠障害に対応するために必要な検査を行います。
実際の睡眠状態を把握するためにご自宅で行う睡眠検査(終夜睡眠ポリグラフィー)を行います。
当院は原則保険診療にて治療を進めていく保険医療機関です。
自宅での睡眠検査を行った後、その結果説明のための外来を行います。その結果によって、治療を開始出来るか、更なる精密検査を行うのかをご相談の上決定することとなります。
「いびきがうるさいと言われる」「昼間の眠気がつらい」「朝スッキリ起きられない」
――そんな症状がある方は、一度ご相談ください。
睡眠時無呼吸症候群は、治療により生活の質が大きく改善する疾患です。
ご自身の健康はもちろん、ご家族や周囲の安全のためにも、早めの診断と対処をおすすめします。